Q3:今の自分の健康状態を知るには?
人生100年時代の今、病気になる前の「未病」の段階で心身の不調を整え、病気を防ぐ「未病改善」の考え方が注目されています。神奈川県では平成29年3月29日に「かながわ未病改善宣言」を発表し、健康寿命を延ばすため「未病を改善する」取り組みを進めています。
とはいえ、未病を改善するにあたって、まず第一歩となるのが、自分は病気と健康のグラデーションのどこにいるのか、現在の未病の状態を把握することでしょう。健康診断を毎年、欠かさず受診する、市町村での健康相談などを利用するのも一つの方法ですが、「日々の家事や仕事に追われ、気づいたらタイミングを逸してしまった」という方も少なくないかもしれません。そんな方々に今回は、スマートフォンを活用して、いつでも手軽に未病の状態を自分でチェックできる「未病指標(ME-BYO INDEX)」をご紹介しましょう。
「未病指標(ME-BYO INDEX)」とは、未病の状態や将来の疾病リスクを数値で“見える化”するために、神奈川県が開発・構築した指標のこと。県が開発・運営する無償のスマートフォン用アプリ「マイME-BYOカルテ」から簡単に測定できます。「マイME-BYOカルテ」は、歩数、食事、体重など日々の記録やお薬、健診結果、母子健康手帳など、自身や家族の健康情報を一覧で管理できるアプリなので、健康状態や未病の把握に役立ちます。
今回はこの「マイME-BYOカルテ」から、未病指標を測定する手順をご案内しましょう。
まずは、「マイME-BYOカルテ」のアプリをダウンロード。右上のメニューバーから「未病の状態を知る」をクリックして、身長、体重、血圧、生年月日を入力します。その上で、スマホ画面に示される文章を声に出して読み上げることでメンタルヘルス・ストレスを測るテスト(MIMOSYS※1)や認知機能を評価する簡単なテスト(Mini-Cog※2)を行い、身体機能の状態に関する質問(ロコモ5※3)に回答していきます。最後に歩行速度を測定し、「生活習慣」「認知機能」「生活機能」「メンタルヘルス・ストレス」という合計4領域・15項目について測定・入力することで、未病の状態を100点満点で把握することができます。
早速、こちら(https://www.me-byo-cohort.jp/me-byo-index/)からダウンロードして、ご自分の今の健康状態、「未病指標」を測定してみませんか。
※1 MIMOSYS:「あいうえお」「がんばるぞー」など簡単な語をスマホに向かって発話することで、本人にも気づきにくいメンタル状態を測定するテスト。
※2 Mini-Cog:認知機能を評価する手法。3つの単語が音声で流れ、それを記憶するテストのほか、時計の針を描く指示などがある。
※3 ロコモ5:日本整形外科学会が提唱した「ロコモティブシンドローム(運動器症候群、略称ロコモ)」を測定するツールの簡易版。
監修:成松宏人 文:一般社団法人ハイジアコミュニケーション 参考:神奈川県HP