Q2:「未病」は改善できるの?
健康と病気のグラデーションの間で連続的に変化する状態、それを「未病」と言います。漢方医学の未病の概念では、「発病には至っていないものの、健康な状態から離れつつある状態」という捉え方もあります。では、「未病」を改善することはできるのでしょうか。
(出典:神奈川県)
神奈川県は、黒岩祐治知事による「未病を治すかながわ宣言」(平成26年1月)に基づき、高齢者等を中心に、健康寿命の延伸に向けた取り組みを進めてきました。しかし、平成28年6月からは、すべての世代が「未病」を自分ごととして捉えられるように、「未病を治す」という表現を「未病を改善する」に変更。さらに平成29年3月には、次の2つの理念を掲げた、「かながわ未病改善宣言」を発表しました。
理念1:「超高齢社会を幸せに生きるには未病の改善が大切だ」という価値観を県民文化として育て、人生100歳時代に向けた「スマイルエイジング」を実現します。
理念2:そのため、未病改善について皆で学び、県民1人ひとりはもとより社会のあらゆる主体が協力しあって、ライフステージに応じた未病改善の取組みを展開します。
(出典:かながわ未病改善宣言)
深刻な病気になってから「対処する・治す」のではなく、普段の生活から心身を整え、「未病から健康な状態へとなるべく近づける」。それが「未病を改善する」という考え方なので、「未病」はどんな人でも改善できると言えるでしょう。
監修:成松宏人 文:一般社団法人ハイジアコミュニケーション 参考:神奈川県HP