2021.6.4 AIを活用した遺伝性乳がん卵巣がん症候群の拾い上げシステムを開発しました
神奈川県立がんセンターの遺伝診療科と臨床研究所がこのほど共同で、AIを活用した遺伝性乳がん卵巣がん症候群の拾い上げシステムを開発しました。近年、遺伝性乳がん症候群といった遺伝的要素の強いがんの存在が明らかになっており、今後、ますます遺伝性腫瘍(がん)の治療ニーズが高まることが予想されています。一方で、認定遺伝カウンセラーなど専門職の人材不足などもあり、遺伝性腫瘍の疑いのある患者さんを十分に拾い上げることができていない現状があります。
そこで本研究では、拾い上げ業務の効率化を目指し、最近ヘルスケア領域でも注目が高まっているAIを利用したChatbotシステムに着目。研究者が作成したシナリオに基づき、患者さんが画面上で家族歴や病歴に関する質問に答えていくことで、遺伝性乳がん卵巣がん症候群が疑われる基準に合致するかどうかが分かるシステムとしました。拾い上げ業務の対応件数を増やすことで、より多くの患者さんに遺伝治療を提供できるようになることが期待されます。問い合わせ先など詳しくは、こちらのリンクをご覧ください。