2024.9.25 自立支援ロボットを活用した介護予防プログラムに関する論文が公開されました
神奈川県みらい未病コホート研究の研究代表者で神奈川県立保健福祉大学ヘルスイノベーション研究科教授を務める成松宏人らによる新たな研究成果として、学術誌「Experimental Gerontology」に論文が掲載されました。
本研究は、神奈川県立保健福祉大学、神奈川県立がんセンター臨床研究所、慶應義塾大学、湘南ロボケアセンターの共同研究として行われたもので、自立支援ロボット「装着型サイボーグ HAL®」を活用した介護予防プログラムの有効性を検討しました。
加齢に伴う虚弱状態であるフレイルとその前段階であるプレフレイルと診断された高齢者の方79 名を対象に、5週間にわたり「HAL® 腰タイプ」を活用した運動プログラムに参加してもらったところ、77名がプログラムを完了しました。
その結果、「HAL® 腰タイプ」を活用したプログラム実施群は活用しなかった対照群と比較して、プログラム実施後の通常歩行速度が平均33%増となり、統計的に有意な変化が認められました。このほか、プログラム実施群では5回椅子立ち上がりテストなどの評価項目も実施前に比べて有意に改善しており、「HAL® 腰タイプ」を用いた運動プログラムは短期間であってもフレイルの原因となるサルコペニア(筋肉量の減少および筋力が低下した症状)の改善に有効である可能性が示唆されました。
詳しくは、神奈川県立保健福祉大学によるプレスリリースをご参照ください。