2021.11.18 コホートの研究事務局メンバーが増えました
このほど、神奈川県みらい未病コホート研究の研究事務局に新メンバーとして、2名の医師が参画しました。一人は現在、県立がんセンター臨床研究所がん予防・情報学部で研究員を務める渡邉要医師、もう一人は山形大学医学部付属病院臨床腫瘍学講座 朝日町立病院に勤務し、県立がんセンター臨床研究所がん予防・情報学部の研修生である高橋鴻志医師。お二人がこの道にたどり着いた理由など、今後の研究への抱負を伺いました。
「私はもともと腫瘍内科の医師で、現在は神奈川県立がんセンターの研究員として、本コホート研究をはじめとする疫学研究に携わっています。多くのがん患者さんと接してきた経験から、遺伝的な背景や生活習慣など、個々人で異なる様々な要素とがんとの関係について注目しています。人によって、どの要素がどの程度病気へのかかりやすさに影響するか、その人にとって最適な予防行動は何なのか、まだまだわからないことが多くあり、本コホート研究によって解明が進むことを大いに期待しています。丁寧な追跡調査のため、成果が出るまでには時間がかかりますが、これからの日本の健康のため、ぜひ皆さんのお力を貸していただければ幸いです」
神奈川県立がんセンター臨床研究所がん予防・情報学部 研究員 渡邉要
「こんにちは、高橋鴻志と申します。私はいま、山形県朝日町という、小さな山間部の町にある、これまた小さな病院で内科医をしています。学生時代からずっと、病気になる前に予防することが出来たらいいなあ、と考えてきました。病気によって失うものは多く、それは収入だったり、楽しみだったり、ときに命だったりします。私は大学病院で勤めて多くのがん患者さんと出会い、お別れをしました。この町の病院で勤めて多くのおじいさん、おばあさんと出会い、お別れをしました。ひとりひとり、様々な道筋を通って人は病気になります。この道筋を明らかにすることが出来れば、やがては一部の病気になる人や、病気によるお別れを少なく出来るかもしれません。本コホート研究によって、この道筋の解明が進むことを期待しています。病気を予防できる未来のために、ぜひ、皆さんのお力を貸して下さい」
山形大学医学部付属病院臨床腫瘍学講座 朝日町立病院
神奈川県立がんセンター臨床研究所がん予防・情報学部 研修生 高橋鴻志